請求書の再発行は可能なのか?対処法や日付等のポイントを解説

  • 2022年6月23日
  • 2023年9月26日
  • 請求書

経理担当者の中には請求書の再発行依頼が必要な状況となった際、どのように依頼すればいいか迷われる担当者もいらっしゃるのではないでしょうか。また、再発行で記載する内容に迷う方もいらっしゃると思います。

今回の記事では受領側・発行側それぞれについて、流れや注意点をご説明するので是非参考にしてください。 

目次

「請求書が破れた」「濡れた」こんなとき再発行は対応可能な会社が多い

請求書は企業の取引の根拠となる重要な書類なので、基本的には紛失や破損がないように管理することが重要です。一方、注意をしていたにも関わらず紛失や破損してしまった場合には出し直しが可能なケースが多いです。

また、重要な発行側のミスにより金額や内容が間違えていた場合は、そのままにせず訂正をしてもらうことが重要です。間違いがあった際には、直ちに内容を確認して連絡することでその後のスムーズな支払いにつながります。

【請求書受領側】再発行を依頼するときに注意したい点

再発行依頼の前に関係書類を十分に確認する

請求書はその後の支払いやトラブルがあった際に参照する大事な書類です。もし再発行依頼内容に誤りがあると取引先の信頼を失ってしまうリスクもあるため、依頼する前に本当にその依頼が必要かや修正の内容を入念に確認するのが大事です。

また取引先も手間がかかるので、相手先の立場に立った確認・連絡が重要です。なるべくスムーズに完結できるよう必要な情報や今回の修正点を明確にしておくと良いでしょう。

再発行の依頼ができないか先方に電話で確認を取る

依頼の際には、一方的に依頼をするのではなく対応が可能か事前に伺う形をとると丁寧な印象を与えられます。企業によっても異なりますが、一般的にはメールではなく電話で連絡すれば、より誠実な対応と捉えてもらえるでしょう。

電話をする際には手元に用意し、管理番号や発行日付を伝えるとスムーズに会話ができます。該当の書類がない場合にも、どの内容かわかるよう関連書類や関連メールを用意すると良いでしょう。

再発行したい理由は明確に連絡する

再発行には双方の手間がかかるため、取引先が納得してくれるような理由を明確に伝えることが求められます。また理由を明確にしておくことで、次の発行でまた内容が間違っているというリスクを軽減できます。

再発行の理由が受け取り側での紛失や破損だった場合は、なぜ紛失や破損が起きてしまったのかや今後 の対応・対策についても合わせて説明をすることで、取引先の理解をえやすくなり、信頼回復に繋がるでしょう。

発行側のミスであっても依頼の際は丁寧に

場合によっては、 発行側が記載する内容・金額・支払日を誤って記載していることに気づくケースもあります。このような場面でも丁寧に依頼をすることで、取引先からの信頼を高め今後のより良い取引につなげていくことができるでしょう。

また、発行側のミスの原因がコミュニケーション齟齬による場合もあります。可能な限りなぜミスが起きたのかを把握し、自社からの伝え方が悪かった場合には謝罪し改善していくと良いでしょう。 

【請求書発行側】再発行を行う時の対処法

再発行の基本的な手順を解説

再発行の依頼は頻繁に発生するものではないので、 いざ対応が必要となった時にどのように対応すればいいのか迷われる担当者も多いです。

本記事では対処法や注意すべき点を細かく説明しておりますので、是非参考にしてください。

当該請求書の内容を確認する

内容の訂正のために再発行する場合は、まず該当の書類の内容を確認して今回訂正すべき点を確認してから作成に取り掛かります。もし訂正内容について不明点がある場合は、送付する前に再度取引先と確認を取りましょう。

また、仮に理由が紛失や破損による場合にも、再度内容や金額・日付が合っているかを確認し、正しい内容で送付するよう心がけることで、さらに追加で修正や発行することを防げるでしょう。

「再発行」の印を押した請求書を作成する

再度発行した際に相手側で以前のものと混ざり混乱が生じるリスクがあります。また、 二重請求ととられると相手に失礼な印象となってしまう可能性もあるでしょう。

後から見返してもわかるよう、再発行のスタンプを押すと丁寧です。 また、管理番号をつけている場合には番号を変えたり枝番を付けると分かりやすくなるでしょう。

送付状(案内状)をつけて送付する

混乱が生じやすいため、郵送する場合は書類に送付状(案内状)をつけたり、メールの際には案内文を記載したりすると良いでしょう。

修正した内容を記載することに加え、自社のミスがあった際には送付状にも謝罪の言葉を添えると信頼回復につなげられます。 ビジネスマナーに則った丁寧な文章を書くよう心がけましょう。

受領側の紛失による再発行の対処法

受領側が書類をなくしてしまったことが理由で作成し直す場合は、二重に請求しないよう手配が必要です。 発行前に該当の内容について既に支払いがないかを確認し、発行する際には二重請求を防ぐため管理番号を変えたり再発行のスタンプを押したりすると安心でしょう。

また発行をする際には、今後紛失していた書類が見つかった場合には破棄してもらうよう案内を添えるのが一般的です。発行後も入金漏れや二重支払いがないか念入りに確認をします。

受領側の都合による再発行の対処法

請求書発行後に受領側の都合によって、支払日の変更・記載内容の変更・担当部署の変更等を求められることや、受領側の都合でフォーマット変更を求められることもあります。

変更依頼を受けた際には、自社の規定上変更していい内容かを確認します。依頼を受けていいか担当者で判断がつかない場合は、上司やほか部署に確認を取るようにしましょう。発行の際には、二重請求とならないように再発行のスタンプを押すと良いでしょう。

発行側のミスや都合による再発行の対処法

発行側のミスや都合による場合は、取引先に更なる迷惑をかけないよう、正しい内容で再発行することが大事です。ミスの原因を明確に把握し、可能であれば別の担当者との間でダブルチェックを行うとさらに良いでしょう。

また発行の際には取引先に誠意が伝わるよう謝罪をし、今後同様のミスを起こさないために自社としてどのように対応するかも伝えることがマナーです。発行の際には、古い請求書を破棄するようお願いをします。

【請求書発行側】再発行をする際のポイント

再発行分請求書の発行の「日付」はどうするか?

再発行の際、日付を再発行の日にするか以前の発行日付のままにするか迷われる経理担当者の方も多いのではないでしょうか。書類に一貫性を持たせるため、発行日は基本的に変更する必要はありません。

紛失による再発行の場合

書類の一貫性を保つため、書類をなくしてしまった場合でも日付は変更しないのが一般的です。

紛失の場合は、基本的には発行済みのものと同じ内容で作成することとなるため、以前の書類と区別するのが重要です。再発行であることを示すスタンプを押したり、備考欄に再発行である旨を記載すると良いでしょう。

また今後のスムーズな取引のために再発行した日付を記載したい場合は、メモ欄や備考欄に記載するのが一般的です。

何らかの理由で内容変更するための再発行の場合

何らかの理由で金額・内容・支払い元を変更する場合にも、記載する日付は変更しないのが一般的です。

紛失の場合と同様に、発行済みの内容と二重請求にならないように気を付け、既に発行しているものについては破棄するよう依頼します。

ただし、発行日の日付が間違っていた場合は、当然発行日も修正します。内容を変更する際には、発行日や請求日の記載に不備がないかも再確認すると良いでしょう。

基本的に発行日は変更しないものと覚えておこう

上記の通り、 紛失の場合でも内容変更の場合でも発行日は原則変更しません。

日付を変更しないことで、いつ支払いの依頼をしたのかの記録を残しておくことができ、その後の支払いやトラブルが起きた際の確認がスムーズになります。

間違いやすいポイントですので、元の書類と照らし合わせて日付を合わせるよう気をつけましょう。

支払期日が近い場合は期日の延長をする

ビジネスをする上で支払いを早めにするのは重要なことで、再発行の場合でも支払い期日は延長しないのが一般的です。 ただし支払期日が近い場合や過ぎてしまっており支払日を変えないのが現実的でない場合は、期日を延長するケースもあります。

発行前に取引先と期日を変更するかどうか合意しておくとスムーズでしょう。また、変更する際にはその旨を請求書だけでなく送り状やメールにも記載するとより親切です。

二重発行・二重請求にならないよう慎重に手続きする

二重に支払われてしまうとお互いにとって修正の手間がかかってしまうため、発行の際には二重に発行したり二重に請求したりすることがないように注意が必要です。再発行の依頼を行う担当者と実際の支払いを行う担当者が異なるケースも多いため、コミュニケーションに齟齬がないよう注意します。

元の管理番号とは違う番号を使ったり、 再発行とわかるようスタンプを押したりするとスムーズです。また、発行の際に過去のものは捨てるように相手先に伝えます。

早急な対応が必要だがルールに従って間違いがないように行う

再発行となるケースは紛失やミスが起きている状況のことが多いため、手続きを焦ってしまう経理担当者も多いようです。お金に関わる重要な書類なので早急に対応することは大切ですが、急ぐあまりその内容が間違っていると余計にその後の修正の手間がかかってしまいます。

再発行する際には改めて社内のルールを確認し、 複数の経理担当者の間でダブルチェックをしたり、取引先に事前に入念に内容をすり合わせると良いでしょう。

発行側の過失での再発行は連絡時や送付状でのお詫びをしっかりと

発行側が金額や内容を間違えてしまった際には、特にお詫びをしっかりとすることが重要です。お金に関わる重要な書類で取引の基本となるものですので、 万が一ミスがあった場合には連絡を受けた時だけでなくその後の送付状でもお詫びをしっかりとします。

お詫びの際には、何故間違えてしまったのかや今後同じミスが起きないようどのように対処していくかまで申し添えて信頼回復に勤めると良いでしょう。

受領側の過失での再発行でも連絡時や送付状での対応は丁寧に

受領側が金額や連絡先を間違えて伝えてしまい受領側の責任で再発行をする際にも、丁寧な対応が必要です。依頼された内容で発行できるか確認をし、可能な場合には速やかに発行しましょう。

今回相手方の過失だったとしても、次回以降自社の方で過失が発生してしまう可能性もあるため、 感情的な気持ちになったり焦って対応したりすることなく、誠実な対応が求められます。相手の立場にとって真摯な対応をすることで信頼を積み重ねられるでしょう。

請求書の再発行によくある質問  

再発行前の古い請求書はどうしたらいい?

再発行の前には、古い請求書を見返しながら必要に応じて修正することが重要です。一方で、二重請求となってしまうと書類として不適切なため、過去のものとの差がわかるように発行することが重要です。また、もし二重に振り込まれてしまうと双方にとって返金の手間が発生するため、担当者同士での理解を合わせておくと良いでしょう。

発行の際には再発行とわかるようスタンプを押したり備考欄にその旨記入したりしておくと良いでしょう。

請求書関連の事務のミスを減らすにはどうしたらいい?

事務のミスを減らすためには担当者がより注意を払うだけでなく、ミスを起こしにくいプロセスを作ることが重要です。ミスの防止には、ダブルチェックの仕組みを入れるほか、 システムを使うことも有効です。

システムを使って自動で入力される範囲を増やし、システム内でもチェックがかけられるようにすることで、事務業務の煩雑さを軽減できるでしょう。請求書は取引の中でも特に重要な書類のため、 システムを導入してない企業は積極的な導入の検討が必要です。

まとめ

請求書は金銭に関わる書類なので間違えのないように準備することが必要ですが、紛失やミス等で再発行する必要が発生してしまった際には早急な対応が必要です。

マナーに沿った対応や謝罪に加え、更なる修正が必要とならないよう注意深く内容を確認します。

業務が煩雑で苦労されている企業では、システム導入の検討も有効です。

システムを導入することで経理担当者の手作業での事務を削減し、より正確な取引につなげられるでしょう。

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oneplus編集部

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