クレジットカードの明細書は、個人的な利用で目にすることも多いため「扱いには慣れている」と思っていても、仕事で活用する際には判断に悩むケースがあります。特に「明細書の確認方法がわからない」と悩む担当者が多くいます。
一般的にクレジットカード明細書は、クレジットカードでの決済があった際に、具体的にいつ、いくら利用し、そして残高がいくら残っているのか示してあるものです。
そのため会社の経理業務を滞りなく進める際には、クレジットカード明細を確認し、不正な使用履歴がないか、そもそも明細に間違いはないか等の点をよく見ていく必要があります。
不正やミスに気づかないと、業務に支障が出る可能性がありますし、重大な損失を招いてしまう恐れもあります。
今回は、クレジットカードの明細書の見方を、法人様向けに解説していきます。正しい確認方法を知って、業務を円滑に進めましょう。
クレジットカードの明細書の確認方法
会社の経理業務を行うものの一つに、会社用のクレジットカードの明細書があります。近年はキャッシュレス化の流れやクレジットカードの普及の影響もあり、様々な決済においてクレジットカードを活用する企業もたいへん多くなってきました。
そのため、クレジットカードの明細書の確認業務を細かく行う企業も多いです。決済のミスが万が一あれば重大なミスに繋がる可能性があるため、確認業務の重要性は高いと言えます。しかし、どの項目に重点をおいてチェックすれば良いのか迷う方も。そのため、ここでは以下の3点に重点をおいて明細書の見方のポイントを整理していきます。
・利用店名・日付
・利用金額・支払い金額
・支払方法・回数
正しい見方を知って、ミスを無くしましょう。
利用店名・日付
まず利用店と日付の欄に目を向けてみましょう。どのような店舗もしくはサービスにおいて、いつ決済を行ったのかがわかる項目になります。例えば、花屋で取引先にわたすお祝い用の花束を、2022年5月1日にクレジットカードで購入したとします。
すると、明細書には次のように記載されます。
2022/5/1 〇〇花屋
なお、この「〇〇花屋」の欄は、店やサービス側で設定している名前が記載されるため少々わかりづらいこともあります。〇〇花屋が株式会社△△という会社によって運営されているときは、明細書には会社名が記載されることもあるため注意が必要です。
利用金額・支払い金額
クレジットカードの明細書には、いくら使ったのか、支払い金額も記載されます。上の花屋の例でいえば、花屋で花束を10,000円で購入した場合は、〇〇花屋の横の欄等に「10,000円」といったように金額が税込で記載されます。
このような明細は、誤りやトラブル防止の目的で発行されるようになっています。万が一受け取っている領収書等と金額に誤りがあるときは、店やカード会社に連絡をしましょう。
支払方法・回数
クレジットカードの支払い方法や、支払い回数は様々です。一括(1回払い)や2回払い、任意の額での分割払い、その他リボ払い等が挙げられます。この支払方法、回数についてもクレジットカード明細書には細かく記載されています。
ただ、金額同様に申し出ていた支払方法とは別の方法になっている等のトラブルが起きることもゼロではありません。特にクレジットカードの支払方法には多くのパターンがあるため、店側や間違える等のトラブルは頻発します。そういったケースも、確認した時点で問い合わせるようにしましょう。
クレジットカードの明細書はいつ確認できる?
経理業務において会社用のクレジットカードの明細書をチェックする際には、確認が取れる日程やタイミングについてもよく理解を深めておくことが重要になります。まず、明細書には次のような種類があります。
・紙の明細書
・WEB明細
会社用のクレジットカードの明細書を確かめるにあたっては、どちらのパターンで確認するかあらかじめ調べておきましょう。なお、近年はペーパーレス化の流れや環境保全への取り組み等もあり、WEB明細を取り入れるパターンが多くなっています。
紙の明細書
はじめに紙の明細書から、確認できるタイミングや時期について詳細を整理していきましょう。紙の場合は、基本的にクレジットカード会社から自社宛てに郵送されます。
郵送の時期は、締め日を過ぎてから支払い日を迎えるまでの間のタイミングですが、目安の時期は支払い日の2週間ほど前になります。万が一、ぎりぎりのタイミングで発行して間違いがあっては、大きなトラブルに繋がるかもしれないからです。
WEB明細
WEB明細は、クレジットカード会社のマイページ等で確認ができるようになっています。WEB明細であれば、ネット環境さえあれば基本的にいつでも、どこでも確認が取れるためとても便利です。そのためWEB明細の場合は、郵送物はありません。
WEB明細については、クレジットカードを利用したあとに早ければ2日ほどで反映されます。ただこのタイミングは店やサービスによって異なるため、遅いときは最大で2週間ほどで反映されることもあります。
クレジットカードの明細書が届かない場合の理由・対処法
紙の明細書を毎月受け取っている場合は、ときに、クレジットカード会社からの明細書が会社宛てになかなか届かず困ることも出てくるでしょう。では、届かないとき・いつもより遅いときはどうすれば良いのでしょうか。
届かない理由や原因について考えられることを整理したうえで、対処法をチェックしていきましょう。
毎月同じ日に届くわけではない
クレジットカードの明細書が到着するタイミングは、そもそも毎月〇日と定められているわけではありません。そのため時期によっては数日前後することも十分に考えられます。
したがって「先月は10日に届いたのに、今月は11日になっても届かない……」となっても、まずは数日様子を見ることが大切です。処理に少々時間がかかって発行が数日遅かったのかもしれませんし、郵便事情等が影響して遅れている可能性もあります。
引き落としがないと届かないことも
意外と落とし穴になりがちなポイントとして、「引き落としがないときは届かない」というケースもあります。カード会社によっては、請求がゼロの月は、あえてクレジットカードの明細書を発行していない場合も少なくないのです。これもコスト削減・環境保全への取り組みの一つといえるでしょう。
そのため明細書がいつまで経っても来ないときは、そもそも最近クレジットカード決済は行っていたのか、会計データ等を確認してみると良いでしょう。
カードで登録した場所に届いている
会社の決済で使用しているクレジットカードの明細書が届かないときは、別の住所宛てに明細書が発送されている可能性も考えられます。
例えばよくあるのは、営業所やオフィスを移転したタイミングで届かなくなるケースです。以前のオフィス宛てに届いている可能性があるため、転送の手続き等を行っていなければ、この場合はうまく受け取れないことがあります。
また、会社の代表者の自宅宛てに届いていたり、その代表者が引越しした影響で届かなかったり等、様々なケースが考えられます。いずれにしても、オフィス移転等の住所変更があった際には、早い段階でカード会社に届け出るようにしましょう。
まとめ:WEB明細と会計・財務システム導入で業務効率化しよう
クレジットカードの明細書には意外とわからないこともたくさんあるため、見方や確認方法等はあらかじめチェックしておきたいところです。また、紙の明細書を受け取っているときは、届かないときの対処法や原因についても忘れずに整理しておきましょう。
なお、クレジットカード明細の確認業務をスピーディーに進めるなら、会計・財務システムを取り入れるのがおすすめです。会計・財務システムではクレジットカードのWEB明細との連携ができるため、逐一紙の明細書を確認しなくても、システム内ですべてが完結する仕組みです。
特にクラウドタイプのシステムなら、社外にいても確認がとれてたいへん便利です。テレワークにも対応しているため、導入は積極的に検討したいところです。