あなたは今、SaaSの意味を知りたいと考えていませんか?本記事ではSaaSについて詳しく解説します。また、PaaS、IaaSの違いやメリット、デメリットもご紹介していますので、SaaSだけでなく、クラウドで使用するソフトウェア全般について詳しく知りたいという方も是非最後までお読みください。
SaaSの意味は?
「SaaSの名前は聞いたことがあるけど詳しくは知らない」という方も多いのではないでしょうか。実際に、SaaSって何かわかりますか?と聞いても答えられない人も多いです。
しかしネット社会が広まるに連れ、よく聞く言葉になってきたため、言葉の意味をしっかり理解しておきたいですよね。
そのため、この章ではSaaSの意味について詳しく解説していきます。
Software as a Serviceの略称
SaaSは「Software as a Service」(サービスとしてのソフトウェア)の略で、「サース」または「サーズ」と呼びます。
基本的にクラウドで提供されるソフトウェアを指し、ユーザー側がソフトウェアをインストールすることなく、ベンダーが提供するクラウドサーバーにあるソフトウェアを、インターネット経由してユーザーが利用できるサービスです。
SaaSの代表的なサービス
ここからは、SaaSの代表的なサービスをジャンルごとに一つずつご紹介します。
リモートワークの普及で「使っている」というサービスも実はSaaSかもしれませんね。
ウェブ会議
・Zoom
一度は名前を聞いたことがあるという人も多いのではないでしょうか。
Zoomは、パソコンやスマートフォン、タブレット等のデバイスを使用して、ビデオ会議、オンライン会議を開催するために開発されたWEB上でのコミュニケーションソフトウェアです。映像や音声を使ってビデオ会議や電話会議、遠隔セミナーが可能で、コロナウイルス感染症対策により、全世界でユーザー数が増え、広く利用されています。
・チャットツール
Slack
Slackは、アメリカのSlack Technology社が開発したビジネスチャットツールです。
場所を選ばずにチャットをできるのが最大の特徴で、IT企業を中心に導入が拡大しており、特にエンジニアに広く利用されているチャットツールです。
通知を細かく設定できたり、過去メッセージを特定のキーワードやチャンネルを絞って検索する、ほかのチャットにはない機能が搭載されています。
・CRM(顧客管理システム)
Salesforce
Salesforce(セールスフォース)は、セールスフォース・ドットコム社が提供する統合CRMプラットフォームです。
企業と顧客をつなぐ顧客管理ソリューションで、全世界15万社以上に利用されています。
見込み顧客との成約までの一連のプロセスを効率化・最大化させたり、幅広い部署が連携できるように、各部署での情報を一元管理し、共有できるのが特徴です。
顧客管理や売上予測等、様々な機能がある企業の営業・マーケティング活動を支援するCRMツールとなっています。
PaaS、IaaSの違い
ここからは、SaaSと並んでよく耳にするPaaS、IaaSとの違いを説明します。
SaaSはクラウド上で提供するソフトウェアと紹介しましたが、クラウドサービスは提供される領域の違いによって細分化されます。
クラウドサービス上でソフトウェアまで提供しているサービスをSaaS、クラウド上でプラットフォームを提供しているサービスをPaaS、クラウド上でITインフラを提供しているサービスをIaaSと呼びます。
それぞれの特徴と共に違いをご紹介します。
PaaSとの違い
「PaaS」は「Platform as a Service」の略で、「パース」と呼びます。アプリケーションの実行に必要なプラットフォームのネットワークやサーバーシステム、OSやミドルウェア等のプラットフォームを、インターネットを経由して利用できるサービスです。
有名なサービスにはAmazon Web Services(AWS)やGoogle社のGoogle Cloud(GCP)があります。
同じクラウド上のサービスでも、提供しているサービスがソフトウェアではなくプラットフォームであるという点でSaaSと異なります。
IaaSとの違い
「IaaS」は「Infrastructure as a Service」の略で、「イアース」と呼びます。システム開発やソフトウェアの稼働、情報システムの稼動に必要なインフラとなる、仮想サーバや共有ディスク、ネットワークやサーバシステムを、インターネットを経由して利用できるサービスです。
同じクラウド上のサービスでも、提供しているサービスがソフトウェアではなくITインフラであるという点でSaaSと異なります。
SaaSの3つメリット
ここからは SaaSのメリットを3つご紹介します。
①場所や人数に制限されない
SaaSはクラウド上のサービスで、利用者ごとにアカウントが提供されており、仕事場だけでなく、自宅や外出先からもアクセスが可能です。また、利用するデバイスが違ってもアカウントが同じでネット環境があれば、時間も場所も問わず同じサービスを利用できます。
②導入コストが低い
SaaSは、そのサービスの特性上パッケージで売られているサービスと異なり、必要な機能のみを利用できる従量課金制のモデルになっています。そのため、自社でソフトウェア開発を行うよりも開発コストや導入コストを抑えられます。
③利用者数を柔軟に増減できる
自社で運用している場合は、サービスの利用者数を増やすためにはサーバーリソース等を増強する必要があります。しかし、SaaSは従量課金制のため、必要に応じて使用する人数の増減に柔軟に対応できます。
SaaSの3つのデメリット
では、ここからはSaaSのデメリットを3つご紹介します。
①カスタマイズが行いづらい
SaaSはクラウドに用意されている機能を使うサービスなので、企業ごとの状況に合わせたカスタマイズは難しいです。
そのため、自分の会社に必要なシステムをあらかじめ明確化した上で、最適なサービスを選択することが大切です。
②セキュリティに気を付けなければならない
SaaS は、アカウントとインターネット環境さえあれば、簡単に利用できる魅力があります。しかし、その一方でアクセスに必要な ID やパスワードさえあれば誰でも利用できてしまうリスクもあるため、セキュリティには注意しなければなりません。
③サービス更新等による制限を受ける
SaaS で提供されているサービスは、パッケージ版のソフトウェアと異なります。そのため、サービス提供者が管理しているシステムに障害が発生したり、サービス提供者がメンテナンスを行ったりすると、その期間はサービスを利用できない制限を受ける可能性があります。
そうなった場合に、その期間業務に支障が出てしまうこともあります。
まとめ:SaaSはクラウドで提供されるソフトウェアサービス
今回は、SaaSの意味や、PaaS、IaaSの違い、そしてSaaSのメリットとデメリットをご紹介しました。
難しい内容なので、完全に理解することは大変です。しかし、これから業務で利用することが出てくる可能性が高いサービスのため、最低限の知識を身につけておきましょう。