経理を効率化!ペーパーレス化事例5選|メリット・デメリットと導入手順

近年では、政府によるテレワークの推進や法改正もあり、ペーパーレス化を導入する企業が増えています。しかし導入コストや効果がはっきりしないため、なかなか踏み切れない企業も多いのが現状です。

本記事では、経理業務のペーパーレス化によるメリット・デメリットや、効果的な進め方を詳しく解説します。また、ペーパーレス化を成功させた企業の事例も紹介していますので、ぜひ自社の業務改善にお役立てください。

この機会にペーパーレス化の導入を前向きに考えていきましょう。

目次

昨今経理でペーパーレスが推し進められている2つの理由

経理のペーパーレスに関する法律「電子帳簿保存法」の緩和

電子帳簿保存法とは、経理業務で使用する資料等の保存をデータで行うことを認めている法律です。この法律が2022年1月に改正され、経理書類の電子保存が義務化されました。

また働き方改革の一環として政府はテレワークを推進しており、ガイドラインの中でもペーパーレス化を推奨しています。

ペーパーレスについてさらに詳しく知りたい方は以下の記事も併せて参考にしてみてください。

【関連記事】ペーパーレス化は必要?必要性やメリット、具体的な推進方法をご紹介!

コロナ禍の影響による働き方の変化

コロナ禍の影響により、多くの企業テレワークや在宅勤務が導入されるようになりました。オフィスで働く機会が減少したことにより、紙ベースの業務においてデータでやり取りを行う必要性が増加し、ペーパーレス化が推進されるきっかけのひとつとなりました。

2021年に東京商工会議所が行った調査によると、約50%の中小企業がペーパーレス化の推進が必要であると回答しています。

経理業務のペーパーレスに成功した事例5選

ここからは、経理業務のペーパーレス化に成功した5つの事例を業界別にご紹介します。

【建築業:A社】経費精算の工数を約7割削減

建築業を営むA社は、以前から経費精算を紙媒体で申請していました。そのため、取引先や地区によってコードが決められていたことも相まって煩雑な処理を余儀なくされ、社内システムへの入力作業もかなりの時間を費やしていたのです。

経費精算を預かる経理部門だけならまだしも、ほかの部署の従業員からも「経費精算のために出社するのはどうなのか」という疑問が出ることもありました。

ペーパーレスの導入後は、外出時の空いた時間にスマートフォンから申請・承認をすることが可能になり、また従業員が精算を申請後、経理にリアルタイムで情報が共有されることで、申請された中の約半数は当日中に処理が完了するようになっています。これにより、経理業務の工数を約7割を削減できました。

【おすすめ関連資料】経営に与えるペーパーレス化のメリット

【製造業:B社】月1,000件の経費精算をペーパーレス化

製造業を営むB社では、経理部門が処理する経費が月に1,000件以上あり、それを社内システムに手入力するだけでも相当な負担となっていました。さらに、データと領収書等紙の申請書の突合もすべて手作業で行っていたため、デスク上に領収書や申請書が積み上げられているのは日常茶飯事で、必要な資料を探すための手間と時間もかなり要してしまう状況でした。

ペーパーレスの導入により、経理部門の負担を減らすことに成功しました。経理担当者の負担や紙代の削減は当初から予測できていましたが、一番効果を実感できたのがスピード感です。これは場所を問わず作業を行えること、そしてシステムが自動でエラーチェックを行ってくれることが大きいのではないでしょうか。

また、経理部門だけではなく申請する担当者の工数も50%削減し、業務効率化を一気に進めることができました。

【不動産業:C社】Excelで精算書を作成する手間を削減

不動産業を営むC社はペーパーレス導入前、経費精算にExcelで作成された社内共通のフォーマットを利用していました。申請者は自分でExcelへの入力を行い、印刷後に領収書やレシートを貼り付けて経理部に提出します。経理部は申請された書類を、1枚ずつ正確に入力されているかをチェックしていたので、経費の締日以降は相当な作業量になっていたはずです。そこから最終的な承認に至るまで、どうしてもある程度の日数を要してしまうのが大きな課題でした。

ペーパーレスを導入することにより一番効果が出たのは、時間の短縮です。経費精算の申請から承認までをリアルタイムで行うことができるようになったので、スムーズに進行するようになりました。また以前は紙の書類を紛失してしまうことがありましたが、今では紛失トラブルは発生していません。

そのほか、経費精算のスピードがアップしたので、月次決算の確定も前倒しで行えるようになりました。

【飲食業:E社】経費清算の時間を1/6に短縮

飲食業のD社は、経費精算に元から使用していたシステムを利用していました。必要書類を見ながら、経理部門のスタッフが1枚ずつ手入力を行う方法です。申請する担当者は決められたフォーマットに自ら記入し、そこに領収書を添付して提出をします。システムの利用はしていましたが、手作業の手間もかなり発生していたのです。また、申請と入力データとの照合にも時間がかかっていました。

ペーパーレスを導入することで、これまで行っていた「紙での申請→回覧→印鑑承認」という一連の流れがなくなりました。電子化することで経理業務を簡略化することができ、承認までの時間を以前の1/6に短縮することができるようになったのです。

中には未承認のものが出てきますが、それもメール上でやり取りが行えるので漏れがなくなりました。

【広告代理業:F社】押印作業から解放!月次決算を早期化

広告代理業のF社は、見積書や請求書等の取引先に向けての書類に押印が必須でした。毎月かなりの枚数になるので、作成する申請者側、そして承認者側も手作業で行うために作業効率が悪かったのです。ほかの業務に支障が出ることもあり、どう効率化を図っていくかが課題となっていました。

ペーパーレスを導入した結果、申請から承認までをすべてシステム上で行えるようになったので作業効率がアップしました。また押印の手間がなくなったのも大きかったです。

日々の作業スピードが上がった効果で、月次決算に要する日数も短縮することができました。その分早く経営に活かすことができるようになっています。

【関連記事】脱ハンコとは?脱ハンコのメリットと注意点を詳しく解説します!

経理をペーパーレスにすることで、得られるメリット

経理をペーパーレス化することで得られるメリットは、以下のとおりです。

様々なコスト削減に繋がる

紙の印刷が不要になるので、「紙代」「コピー機のトナー代」の節約が可能になります。また請求書等を郵送していた場合は、「切手代」「発送費用」も減らすことができるでしょう。

【関連記事】【2024年10月実施】郵便料金の値上げ内容を解説|納品書・請求書郵送への影響とコスト削減方法をご紹介

業務の効率化

文書作成等を手作業で行うと、誤字脱字や入力漏れ等の人的ミスがどうしても発生してしまいます。文書の電子化ができれば自動チェックが可能なので、効率化を一気に進めることができるでしょう。

時間や場所にとらわれない働き方の実現

紙ベースでの作業のように、ハンコによる承認や社内での資料保管の必要がありません。場所や時間に関係なく仕事をすることができるので、多様な働き方が可能になるでしょう。

【関連記事】経理業務のテレワークは難しい? 導入するメリットや方法とは

セキュリティ強化

電子化された書類は、アクセスや編集等の権利設定が可能です。これにより、紙資料の場合よりも文書改ざん等に対するセキュリティ対策がしやすいでしょう。

経理をペーパーレスにすることで、受けるデメリット

一方、ペーパーレスを導入することによるデメリットは、以下が考えられます。

コスト(金銭&時間)がかかる

導入に伴い、金銭面ではパソコン等を購入する必要が出てくるかもしれません。また既存の紙資料を電子化する場合は、時間的コストもかかってしまうでしょう。

システムに問題が生じる可能性がある

ハードウェアの故障や従業員の操作ミス、外部からのサイバー攻撃等、システムに問題が起きる可能性があります。バックアップを頻繁に取る等、対策が必要になるでしょう。

申請者への教育・指導が必要である

ペーパーレス化によりITツールを使用することになります。パソコン操作等に苦手意識を持つ申請者に対しては、操作方法の教育や指導が必要になるかもしれません。

【関連記事】ペーパーレス化に不可欠なツールとは?

経理業務を効率化!ペーパーレス化の手順

経理にペーパーレス化を導入する場合は、どのような手順で行っていけば良いのでしょうか。この章では、導入時の手順を紹介していきます。

「なぜ導入するのか?」目的の明確化

最初に取り組むべきなのは目的を明確にすることです。紙の経理作業に問題を感じていない場合は導入しても効果が実感できず、定着しないことがよくあります。

例えば、現在の紙作業の手間やコスト、保存スペースの問題など、具体的な課題をリストアップしましょう。

経理部門のみに留まらず、全従業員に周知することで、導入後の運用もスムーズに進めることができます。

ぺーパーレス化する書類の選別

経費精算書、請求書、納品書など多くの経理書類の中から、どれをペーパーレス化するかを決めます。

ここでのポイントは、すべての書類を一度にペーパーレス化しようとせず、まずは優先順位を決めて進めることです。例えば枚数が多い納品書から着手することで効果を実感しやすくなります。

【関連記事】納品書・請求書の電子化でペーパーレス化を推進!電子化の要件やメリット・デメリットも解説

また、保存ルールの事前整備も忘れずに行いましょう。ルールが統一されていないと、かえって混乱を招くことになりかねません。

導入するツール・システムの決定

どのツールやシステムが自社に合うか、いくつか候補に挙げて比較しましょう。選ぶ際のポイントとして、もちろんコスト削減効果や業務効率は大切です。それ以外に操作のしやすさ等、従業員が運用しやすいかどうかという面からチェックするのも重要です。

効果測定

ツールやシステムを導入したら、導入前後でどのような効果が出たか、具体的に数値化します。例えば経費精算であれば「申請から承認まで5日早くなった」等、社内で共有しましょう。

納品書の受け取りからペーパーレスに。oneplat(ワンプラット)の納品書・請求書電子化サービス

経理業務のペーパーレス化を検討しているなら「oneplat(ワンプラット)」がおすすめです。oneplatは株式会社ジーユーエヌが調査した、「18の請求書受領ツール」に関する利用満足度調査において総合評価1位を獲得しており、納品書・請求書の電子化サービスとして多くの企業に選ばれています。以下に、oneplatの主なメリットをご紹介します。

紙での回覧・承認が不要になる

納品書はほぼ毎日届き、請求書は月末または月初に集中することが多いのではないでしょうか。そのすべてを回覧、承認作業まで進めるのには相当な時間を要します。

しかしoneplatを導入すると、納品書はクラウド上で取引先に入力を行ってもらうことで「データの受け取り」「販売管理システムへの自動入力」「請求書の発行」「会計システムとの連携」をすべてシステム上で完結することが可能です。

その結果、今まで書類の回覧や承認の手間が不要になり、業務効率化に繋がります。

oneplatで取りまとめたデータは販売管理システムや会計システムと連携可能

紙の納品書を取り扱っている場合は、納品書のデータを自社の販売管理システムへ手入力を行っているのではないでしょうか。oneplatは、様々な販売管理システムや会計システムとの連携が可能です。取りまとめたデータはシステムに自動で取り込まれるので、今までの入力作業が不要になります。

また納品書と請求書の突合作業も行う必要がなく、承認作業もoneplat上で行えるので、業務の効率化を一気に進めることができます。

無償サポート、取引先への説明も代行

一般的な電子化サービスでは、導入サポートが高額だったり、サポート時間に制限があったりするため、システムに慣れるまでに時間がかかることもあります。また、取引先からの問い合わせが多くなり、実務担当者の負担が増えることもよくある話です。

しかし、oneplatはサポート料金が一切かかりません。実務担当者への操作説明だけでなく、取引先への案内や問い合わせ対応まで無料でサポートします。運用が軌道に乗るまでの負担を最小限に抑えることができるでしょう。

初期費用0円、月額33,000円

oneplatの導入には初期費用がかからず、月額費用は33,000円(税込)です。処理件数や取引先数が増えても追加の費用は発生しません。

経理業務のペーパーレス化を検討しているものの、予算に限りがあるという企業でもスモールスタートでペーパーレス化を導入することができます。

【まとめ】事例を参考にして自社にマッチするシステムを導入しよう 

本記事では、経理業務のペーパーレス化におけるメリット・デメリットや、成功した企業の実例をご紹介しました。どの業種・業態でも、紙ベースの運用をデジタルに切り替えることで、多くのメリットが得られるのではないでしょうか。経理業務をペーパーレス化し、業務効率化やコスト削減を検討されているご担当者様は、是非お気軽にご相談ください。

この記事を読んだ方で「受け取る」納品書や請求書を「電子化」することに興味がある方はいませんか?

oneplatは、納品書や請求書をデータで受け取れるサービスです。

会社組織の財務・経理部門や、支店・店舗・工場などの、 管理業務における下記の課題解決にoneplatは大きく貢献できます。

  • 会計/販売管理システムとの連携で仕訳入力が不要に
  • 取りまとめたデータを自動で取り込み
  • 総合振込データの作成や仕訳の消込も自動入力

導入後は複雑なデータ入力業務に時間を奪われることなく、本来の業務へ時間とコストを割くことが可能です。

このウェブサイトでは、他にもコスト削減・業務効率化に役立つ資料を無料で配布しておりますので、 是非、この機会に一度資料ダウンロードしてみてください。

oneplus編集部

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