「最近よく聞くBPOとは何のことか知りたい」
「BPOを検討しているが、選定時のポイントが知りたい」
「BPOできる主な業務内容が知りたい」
こうした悩みをお持ちではないでしょうか?
自社の業務の一部を外部委託する「BPO」を利用すれば、業務をより効率的に運用可能で、顧客満足度や収益性の向上にも繋がります。
本記事では、BPOの特徴・メリット・デメリット・選定時のポイントについて詳しく解説しています。
BPOについて知りたい方や、現在BPOを検討中の方は是非参考にしてみてください。
BPOとは何か?
まずはBPOの特徴について解説します。
内容としては下記の通りです。
- BPOの特徴
- BPOの市場
- BPOに適した業務
ひとつずつ詳しく解説していきます。
BPOの特徴
BPOとは、「ビジネス・プロセス・アウトソーシング」の略で、企業活動での業務の一部を外部に委託することです。
業務のプロセスを外部委託するため、業務委託先の選定における自由度が高くなります。
自社よりも特定分野における専門性が高い委託先に業務をアウトソーシングすることにより、より顧客満足度の向上等が見込まれるという点が特徴です。
また、自社では委託業務に必要なリソースを削減できるというメリットもあります。
BPO市場の今
ITおよび通信分野に関する調査・分析等を行うIDC Japanによれば、2021年におけるBPO市場は前年比5.1%増の8856億円となっています。
2026年には市場規模が1兆円を超える見込みで、「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大により一部分野における成長率の鈍化が見られるものの、今後も市場規模の拡大が予測されています。
参照:https://it.impress.co.jp/articles/-/23133
BPOに適した業務
BPOに適した業務の例をご紹介します。
自社での業務において、人員の確保等に課題を抱えている場合は、BPOの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
- 総務部門の業務
- 経理部門の業務
- 人事部門の業務
- マーケティング部門の業務
- コールセンター業務
現在では多くの企業がBPOの業務委託を請け負っているので、参考にしてみてください。
総務部門の業務
総務部門はBPOを導入できる代表的な業務のひとつです。
例えば、以下のようなものです。
- 備品管理
- 資料作成
- 情報インフラ整備・管理
- 社内外の設備管理
業務を切り分けやすく、どんな企業にも必要な業務であるため、BPO事業者の数も多いのが特徴。
バックオフィス業務全般が対象となり、オフィス移転等の限定的な作業についても有効です。
経理部門の業務
経理部門はBPO導入における効果が大きく、代表的なモノの一つです。
どんな企業にも必須の部門でかつ専門性が高いため、人材の確保に苦慮する場合はBPOの導入を検討しましょう。
具体的な業務として挙げられるのは、以下のようなものです。
- 納品書処理
- 債権・債務管理
- 台帳記入
- 領収書・請求書発行・管理
本記事の後半では納品書・請求書クラウドサービス「oneplat」をご紹介しています。
人事部門の業務
人事部門のBPO項目として、下記のようなものが挙げられます。
- 給与計算
- 社会保険関連業務
- 社員教育
- 従業員のマイナンバー管理
- ペーパーレス対応
- 福利厚生管理
- 退職者支援
業務の幅が特に広く、法改正等で新たに業務が発生することも多いため、専門性の高い業者に外部委託すると効率的に対応可能となります。
マーケティング部門の業務
戦略的なマーケティングが重要な昨今、マーケティング部門におけるBPOも有効です。
- 市場調査
- イベント運営
- カタログ制作
- マーケティングオートメーションの導入・運用
- プロモーション全般
こちらも専門性が高く利益に直結するので、ノウハウを持った専門業者に依頼すると効果的なプロモーションを行いやすくなります。
コールセンター業務
コールセンター業務はわかりやすく一般的に導入されているBPOのひとつではないでしょうか。
- 受注・問い合せ対応
- コールセンター運営
導入から教育まで一気通貫で行ってくれる業者を選定すれば、コア業務に集中できるうえに人件費の削減にも繋がります。
お問い合わせ業務に多くの人員を必要とする場合は、ほぼ必須と言える効果の大きい領域です。
物流
ECサイトの市場規模が拡大している昨今、物流は多くの領域でBPOが利用できます。
- 検品
- キッティング
- 発注
- 梱包
自社での工数を減らすことで人件費の削減以外にも、倉庫等物理的なスペースの削減にも繋がります。
また、自社でECサイトを運営し、商品の発送自体を外部に委託するという形式も珍しくありません。
BPOメリット・デメリット
BPOを導入するメリット・デメリットを解説。
業務の外部委託は効率化や人件費の削減には繋がりますが、当然別のコストがかかります。
自社で行うのと比べて、コストパフォーマンスが高いのはどちらかを見ながら選定していくことが必要です。
メリット・デメリットの両方を押さえた上で検討しましょう。
BPOを導入するメリット
BPO導入のメリットは主に下記の5点です。
- 固定費の変動費化
- リソースの補填
- 顧客満足度の向上
- コア業務への集中が可能
- 業務効率化
ひとつずつ順番に解説していきます。
固定費の変動費化
BPOによってコア業務以外の部分にかかる人件費を、固定費から変動費にすることが可能です。
恒常的に発生する固定費は、業績に関わらず必要となるため、時に会社の財務状況を圧迫する要因になります。
BPOの委託費用は当然必要となりますが、人材の教育や確保にかかるコストを考えれば安くなる傾向です。
経費にかかる人件費の割合をおさえられるので、柔軟な経営を行う上でメリットが大きくなります。
顧客満足度の向上
専門性の高い企業に業務を委託すれば、より顧客満足度を高めることにも繋がります。
ノウハウのない業務を自社で行うよりも、過去の実績からノウハウを積み上げてきた企業の方が、スピーディかつ高い精度で行うことが可能に。
自社の信頼性も上がり、結果的に収益性の向上にも繋がっていくはずです。
コア業務への集中が可能
企業内には様々な部門がありますが、なかには自社で行う必要性の低い定型的な業務もあります。
そうした業務を外部に委託することで、自社では収益のあがるコア業務に集中できるようになるメリットがあります。
コア業務に集中できれば、効率化だけでなく収益性の高い業務にリソースを集中的に投入できるため、結果的には収益の向上にも繋がります。
リソースの補填
コア業務への集中と似た部分ではありますが、社内リソースが不足している際に補填できる点もBPOのメリットです。
一部業務をアウトソーシングしたい場合だけでなく、企業の成長過程で人材が不足している時にも、一から人材を育てるよりはコストを抑えることが可能になります。
また、繁忙期等に一時的にリソースが不足する際の補填としても活用可能。
あらかじめ自社に社内リソースを抱えるのと、どちらがコストダウンに繋がるかを検討するのがオススメです。
業務効率化
BPOは専門性の高い企業に業務を委託するので、業務そのものの効率化に繋がります。
例えば、お客様対応の経験が少ない人材にコールセンター業務をやらせるよりも、ノウハウや教育体制が整った企業にアウトソーシングしてしまう方が効率的です。
もちろん自社でのノウハウ蓄積については難しくなりますが、コア業務の集中とどちらがより効率的なのかを精査して業務委託すると良いでしょう。
BPOを導入するデメリット
BPO導入にあたって、どうしても発生してしまうデメリットを解説。
主に下記の5点です。
- 拡張性のある分野や組織体制が頻繁に変化する場合は適さない
- 準備期間とコストがかかる
- ノウハウを蓄積できない
- 社内に戻しにくい
- 情報漏えいのリスク
どんなサービスにもデメリットは存在します。
上記のような項目を許容できるかを検討した上で導入を進めるようにしましょう。
拡張性のある分野や組織体制が頻繁に変化する場合は適さない
BPOは業務フローの一部、或いはまるごとを切り取って委託先で行ってもらうことになります。
そのため、ある程度業務フローが定型的で確立されてたものでないと、委託することができません。
業務が後からどんどん追加される拡張性のある分野や、組織体制の変化によってフローが変わりやすいモノについてはBPOに適さない点には注意が必要です。
準備期間とコストがかかる
BPOは他社に自社業務を委託する形になるので、当然費用や引継ぎへの準備期間が必要です。
委託している限りランニングコストとして必要な経費となりますので、自社で行う場合と比較してどの程度の期間でペイできるかは予め試算が必要となります。
また、業務の引き継ぎには委託先との打ち合わせが発生するため、「今日依頼をして明日には業務引継ぎ」というようなことは難しいです。
日数には余裕を持ち、自社で行う場合の人件費等諸経費と照らし合わせるようにしましょう。
ノウハウを蓄積できない
BPOの大きなデメリットのひとつとして、自社にノウハウの蓄積ができないという点が挙げられます。
自社で行わなくなるのでどうしても生まれる弊害となっています。
もし将来、自社に委託した業務を戻すことになった場合は、教育を一から行わなければならない可能性があることは留意しておきましょう。
社内に戻しにくい
BPOの委託先も企業なので、倒産した場合や、自社の経営難等によって費用が払えなくなった場合は、自社に業務を戻す必要性が出てきます。
その際に、自社に戻すのが難しいという点はデメリットです。
業務がまるごと自社に戻ってくるため、組織編制の変更を余儀なくされ、人材やコストも当然のようにかかります。
将来的にBPOを行った業務をどうしていくのかは、ある程度の展望を持って臨む方がよいでしょう。
情報漏えいのリスク
個人情報取り扱いが厳しくなっている昨今、BPOを行うことは情報漏洩のリスクを抱えることにもなります。
自社でいくら注意していても、BPO先の企業が同じ温度感で情報漏洩リスクをとらえているとは限らない点には注意が必要です。
後述しますが、PマークやISMS認証等の情報セキュリティに関してある程度担保されている企業を選ぶようにしましょう。
BPOを選定する際のポイント
BPO選定時のポイントについて記載します。
内容は以下の通りです。
- 導入箇所の選定
- 価格
- 専門性
- 過去の実績
- セキュリティ対策
- 将来的な業務範囲拡大に対応できるか
依頼後に後悔することがないよう、上記のようなポイントを押さえながら業者を選定していくのがオススメです。
導入箇所の選定
まずは「業務のどの部分を外部委託するか」という導入箇所の選定は必須です。
上記が決まらないと選定も進まないので、最初に行う必要があります。
自社におけるノンコア業務のうち、社内リソースを多く割いている部分等、委託することで効果の大きい業務を選定することが重要です。
価格
BPOにあたってどの程度のコストがかかるかについては精査が必要です。
通常のパッケージ料金だけでなく、イレギュラーな対応が起こった場合の追加料金等も含め、詳しく業者に費用面を訊いていくことが重要。
また、1社だけでなく複数社に見積もりを取り、比較しながら検討していくようにしましょう。
その際、業務内容を詳細にまとめておくことで、より正確な金額を相手側も出しやすくなります。
専門性
BPOは委託する業務を、自社よりも専門性が高い企業に委託できる点にメリットがあります。
そのため、BPO先が委託業務についてどの程度の専門性を持っているかは確認が必要です。
BPO企業の企業規模だけでなく、得意としている業務内容についてきっちりと調査していくようにしましょう。
過去の実績
BPO企業の過去の実績も重要なポイントです。
自社が委託しようしている業務内容と同じような対応実績があると、安心材料になります。
その際は業務内容だけでなく業務の規模感も大きなポイントとなってくるので、詳細を伝えて契約後のミスマッチが起こらないように進めていきましょう。
セキュリティ対策
BPO企業の情報セキュリティ管理については、デメリットの点でも挙げたように重要です。
個人情報や顧客情報等の情報資産の漏洩は、企業の信頼性を大きく損なうものであります。
適切な情報の取り扱いができているかは必ず確認するようにしましょう。
その際の目安としては、ISMS認証やPマーク等の情報資産・個人情報に関する認証を取得している企業です。
認証がないから駄目ということはありませんが、一定の情報セキュリティレベルが担保されているので安心感があります。
将来的な業務範囲拡大に対応できるか
将来的な業務拡大へ対応できるかどうかも重要な判断基準です。
現在の業務量には対応できても、企業が大きくなり業務量の増大に対応できない可能性があります。
ある程度の見通しがある場合は考慮するようにしましょう。
また、一時的なBPOを計画している場合は、自社に戻す際のプロセスはあらかじめ描いておく必要があります。
急激な業務拡大は予測が難しいですが、見積もりの際にはどの程度の規模感まで対応してもらえるのかは事前に確認しておくのがオススメです。
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- 請求書の内容は承認済み納品書と完全一致するので、突合作業が不要になる。
- 納品書・請求書の紙の保管コストが削減できる。
- 会計システムや販売管理システム等への入力工数が削減できる。
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