- 経理業務を効率化したい
- 経理業務での入力ミスやヒューマンエラーを減らしたい
- 経理業務を自動化したいが、どうすればいいか分からない
IT技術の進歩や働き方改革の推進、またペーパーレスへの意識の高まり等から、現在では多くの業務の電子化が進められています。
以前は会議に出席する人数分、資料を印刷して配って、メモした内容をまた電子媒体に入力し直して…なんてことが日常的に行われていたわけですが、現在ではノートパソコンやタブレットで済みますよね。
ところが経理部門の業務に関しては、今でも紙媒体から脱却できていない企業が多いのが事実です。
ほかの部門と比べ、そもそも経理部門は紙の書類でのやり取りが多いと言われていますが、なぜ真っ先に電子化への取り組みが行われないのでしょうか。
その理由のひとつとして、「請求書や領収書は紙で発行するものだ」という古い習慣が挙げられます。
- これまで紙で発行していて何ら不都合がなかった
- 古くからの習慣を変えたくない
- 新しいツールを導入すると使い方を覚えるのが面倒
- 電子化したら余計な作業が増えそう
このような意見はよく聞かれるところです。
決定権を持つ世代の方々の中には、特に自動化に抵抗を感じる方も多いかもしれません。
これは今では笑い話になっていますが、筆者が新入社員だったころは、パソコンを触ったことがないという上司も多く、またコンピュータ自体を信用できないという方も多かったのです。
その時の上司がどうしていたかというと、Excelで計算された数字を、電卓で計算し直していたわけです。
長い間、自分の手と頭を使って仕事をしてきた世代の方にとって、便利なソフトというのは必ずしも便利なツールにはなりえないのかもしれません。
経理の仕事というのは、特にミスが許されない世界ですから、自動化への取り組みに二の足を踏むことも多いのかもしれませんね。
しかし大多数の方は、面倒な作業を自動化して、負担を軽くしたいと考えているのではないでしょうか。
昨今のコロナ渦によりテレワークが推奨される中、経理部は紙仕事であるがゆえに出社しなければならないという話も聞いたことがあります。
このような問題も、経理業務が自動化されていれば解決できるかもしれません。
この記事では、
- これまでの経理業務での課題
- 自動化することで解決できる問題
- 自動化するメリット・デメリット
を紹介していきます。
経理業務における課題
経理業務とは、一言で言えば会社のお金の流れ全体を把握する業務です。
日々の売上や仕入だけでなく、給与・保険の管理・計算、税金の計算等、会社の日常的なお金の動きを記録・可視化し、正確に管理していく必要があります。
数字を扱う業務ですので、ミスが起きた際の影響は大きくなりがちです。
請求書にミスがあった場合は、たとえ一度であったとしても取引先の信用を失う可能性がありますし、会計処理にミスがあれば税務調査が入る等して会社に損害を与える可能性もあります。また給与計算にミスがあった場合は社員の信用を失います。
数字が合っているのは当たり前。
合っていても誰もほめてくれないけれど、ミスをしたら叩かれる。
そんな経理担当者達は、ミスをしないために、日々石橋を叩くように作業を進めるわけですが、それこそが作業効率低下のひとつの要因にもなっているのです。
また多くの企業では、ミスを防ぐための対策として、ダブルチェックやトリプルチェックを取り入れています。
これもあまりにも時間も人手もかかりすぎて、業務効率が悪くなる大きな要因のひとつになっています。
経理業務は期日が明確に決まっており、経理担当者達は、限られた人材と時間の中で仕事をしています。
納期が迫ると焦ってミスも発生しがちです。
昨今の人手不足問題も重なり、これまでのようにマンパワーで対応し続けるには困難な状況になりつつあります。
こういった背景から、経理業務の自動化に注目が集まるようになりました。
経理業務においてミスが発生しやすい状況
数ある経理業務の中で、ミスが発生しやすいのはどのような時なのでしょう。
- 勘定科目の間違い
- 転記ミス
- 消費税区分の間違い
- 売上の計上漏れ
- 費用の二重計上
- 在庫の計上漏れ
- 原価計算の間違い
- 桁数等の入力ミス
- 経過勘定(前払金、前受金、未払金、未収金)の処理ミス
- 借方と貸方を逆にする
このようなミスが多いと言われています。
売上の二重計上では税金を通常より多く支払う必要が生じてしまいますし、請求漏れがあると資金繰りの悪化につながることも想定されます。
また、誤請求や振込ミスといった支払・請求業務でのミスは、たとえ一度であっても、取引先からの信頼を失う結果になりかねません。先方に迷惑をかけることになるのはもちろんですが、過去から現在まで長期にわたって築き上げられてきた信用が失われてしまうのは、自社にとってもあまりにも大きな損失です。
社内に目を向けた場合にも、経理部の業務というのは単発で完結するものではなく、連続した業務の中で成り立っています。
そのため、ある業務でミスが発生すると、次の工程にまで影響が及んでしまうのです。その結果、経理部全体の業務に負担をかけてしまうことが多々あります。またミスが発生した場合の対処は、ミスした本人だけで解決できることはほぼ無く、関係者の助けを借りることが必須となります。すると関係者の時間までも奪ってしまうことになりかねないので、ミスを未然に防ぐことが大切になります。
また、転記ミスや桁数等の入力ミスも、非常に発生しやすいミスですね。
桁が大きくなると、さらに間違いやすい状況になるわけですが、そんな時にゼロの数を間違えてしまったら一大事ですよね。
これも手入力をしているが故のミスだと言えます。
このように、人による手作業が増えるほど、ミスが増えやすくなる傾向にあると言えるでしょう。
人数を増やして、1人1人の負担が減れば解決できるというケースもあるかもしれませんが、人数が増えたことによって統率が取りにくくなるというケースもあります。
経理業務の自動化におけるメリット
経理業務は多岐にわたりますが、入力、転記、チェックといった、定型的な作業が非常に多いのが特徴です。一般的に、手動で作業している部分が多ければ多いほど、自動化は進めやすくなると言われています。
チェックに関しては、最終的には人の目による判断が必要になるかもしれませんが、入力や転記といった作業は、自動化には最も適しています。では、自動化することで、実際どのようなメリットがあるのでしょうか。
メリット①:作業時間を短縮できる
冒頭で少し触れましたが、昔は電卓に数値をひとつひとつ入力して計算していくのが普通でした。途中でどこまで入力したか忘れることもあっただろうし、古い機種だといったんキーを押し間違えると、最初からやり直しになることもあったかもしれません。
しかし、今ではExcelやスプレッドシート等に数値さえ入力すれば、後は一瞬で足し算くらいはしてくれるのです。もちろん入力した数値が合っているかどうか確認する必要はありますが、毎回毎回、自分の手を使って計算する必要はなくなります。
これは最も単純な例ではありますが、自動化するというのは、こういった単純な作業をコンピューターにやってもらうことで、人の負担を減らしていくことなのです。
経理が特に忙しくなりがちな月末月初の業務を自動化できていれば、負担は大幅に軽減できるでしょう。また、作業時間の短縮で残業が減れば、人件費の削減にもつながります。
たとえ業務の一部だけであっても、経理業務を自動化することできれば、人が関わらなければならないタスクを減らすことができ、その分作業時間を短縮できます。
メリット②:ヒューマンエラーを削減できる
人の手で対応している部分が多ければ多いほど、ヒューマンエラーは発生しやすくなります。
時間に追われながら人の手で膨大なデータを処理しようと思ったら、さらにヒューマンエラーが発生する確率は上がってきます。特に入力や転記、計算等の作業では、時に自分でも信じられないような単純ミスをしてしまうものです。筆者にも経験がありますが、こういったミスは、一体なぜ間違えたのか、自分でも分からないものです。
このような作業を自動化できれば、人的ミスは減少し、同時にミスにともなう修正作業等の無駄な時間も削減できます。
請求関連の業務では、二重請求や支払いの遅延等、取引先の信用を失うようなミスも防ぐことが可能になるでしょう。
メリット③:ほかの仕事に時間を割くことができる
自動化によって、これまで定型業務に割かれていた時間を短縮することができれば、その分ほかの仕事に時間を使うことができるようになります。
単純作業はコンピューターに任せ、人間は人間にしかできないような、質の高い仕事に注力できるようになります。
定型業務や単純作業は、時には気晴らしになることもありますが、それがずっと続くと逆に苦痛になってくるものかと思います。
自動化できる部分は自動化して、人間はもっと重要な仕事に注力する。これまで定型業務に取られていた時間をほかで使うことができるようになれば、より幅広い業務に取り組めるようになり、自身のスキルアップにも繋がっていくでしょう。
経理業務の自動化におけるデメリット
現在では、会社の中で「パソコンを使えない」という人は少なくなってきているかと思います。
それでも新しいツールを導入することに抵抗を覚える方は多いかと思われます。
経理業務を自動化するにあたっては、パソコン操作はもちろん、会計ソフト、クラウド機能等、ある程度の知識が必要になってくるからです。
また、使いこなせるようになるまでに要する期間は、人によってまちまちになるでしょう。
すぐに習得する方もいるでしょうし、いつまでたっても覚えられない人もいるかもしれません。
導入した後には、それなりの教育と継続サポートが必要になってきます。
また当然のことではありますが、初回の導入時にはそれなりのコストがかかります。
まとめ
ここまで、経理業務の課題と起こりやすいミス、自動化することのメリット・デメリットについて解説してきました。
これらの問題を解決するために「oneplat」を導入するという方法があります。
oneplatは、経理・財務部門の業務を効率化するためのBtoBマネープラットフォームです。
- 仕入先様ごとに異なる複数の納品書・請求書の取りまとめ
- 承認した納品書の請求書への自動変換
- 取りまとめたデータを様々な販売管理システムや会計システムとの連携
こういった作業が自動でできるシステムで、業務コストの削減とキャッシュフローの最大化が期待できます。
経理業務の自動化を考えておられる方、もっと詳しい情報が知りたいという方は、是非資料を請求してみてくださいね。