電子領収書とは?導入のメリット・デメリットを解説!

電子領収書とは?

電子領収書とは、その名の通り「データで発行・保存された領収書」のことを指し、別名「デジタル領収書」とも呼ばれています。

具体的にどのような電子領収書があるかというと、例えばPDF形式の領収書です。

また紙で発行された領収書をスキャンしたり、撮影して電子化したものも、電子領収書として扱うことが可能です。

電子領収書は個人でも目にする機会が多く、amazonの購入履歴等を見てみると、領収書や支払明細等が確認できるようになっています。

この領収書こそが電子領収書と呼ばれているものです。

紙で残したいときはこれを印刷すればいいわけですが、多くの場合は、わざわざ印刷してファイルに綴じるなんてことは行わないでしょう。

領収書のペーパーレス化によって経費の削減や業務効率化が期待できるため、領収書の電子化を進める企業も多くなっています。

この記事では、電子領収書とは?というところから、メリット•デメリットまでを詳しく解説していきます。

電子領収書について電子帳簿保存法とは?

まず電子領収書を説明する上で欠かすことができないのが、「電子帳簿保存法」です。

「電子帳簿保存法」とは、国税関係書類(決算関係書類・取引書類)を、データ(電磁的記録)で保存することを認める法律です

どういった書類が該当するのかというと、決算関係書類は、貸借対照表、損益計算書、買掛金台帳等。

取引書類は、見積書、注文書、納品書、検収書、請求書、領収書等です。

長きにわたり、帳簿や書類は原則として紙で保存することとされてきましたが、紙での保存は、ファイリングや整理に大変手間がかかることや、保管するためのスペースの問題がありました。

また企業によっては、データになっている文書をわざわざ印刷して紙で保管する等、業務非効率化を招いていたりという課題もありました。

そこで紙からの脱却を促進し、業務の効率化を図ることを目的として1998年に成立したのが「電子帳簿保存法」です。

成立当初の電子帳簿保存法は適用要件が大変厳しく、導入する企業が広がらない状況にありました。

しかし徐々に要件が緩和され、最近では電子領収書の導入を検討する企業が増えてきています。

また令和3年度の改正(令和4年1月1日施行)では、書類の電子保存を進めるための抜本的な要件緩和が行われました。

これはコロナ渦においてテレワークが普及したことにより、これまで紙業務であるが故に起きていた問題が露呈してきたためです。

ではどのような改正内容なのか見ていきましょう。

■電子取引データの紙保存が廃止になります

今までは紙で印刷したものを原本として保管できましたが、2022年1月1日以降は「取引情報を原則データ」で「電子帳簿保存法の要件に則って保存する」必要があります。

ただし2023年12月31日までの間に電子保存に対応できない事情があると税務署長が認め、かつ出力書面での提出等に応じることができる場合は、出力書面での保存も認められます。

■タイムスタンプ付与期間の変更

タイムスタンプ付与期間が、3営業日以内から最長2か月+7営業日以内に、検索要件が「取引年月日」「取引金額」「取引先」の3つのみに緩和されました。

ではここで、タイムスタンプについても触れておきます。

データの書類を、紙と同レベルの信頼性をもつ正式な書類として保存するため、保存されているデータが「改ざんされていない原本書類である」という原本性を証明するものが必要となります。

この原本性を証明する技術として開発されたのが「タイムスタンプ」です。

タイムスタンプは、データと時刻を組み合わせて構成されており、

  1. スタンプを付与する時間にデータが確実に存在していたこと
  2. スタンプの付与を受けた時間からデータが変更されていないこと

この2点を証明する手段となります。

■電子帳簿利用で、紙帳簿の7年間の保管が不要に

国税関係帳簿書類を一貫してクラウド会計ソフトを使用して作成する場合は、紙帳簿の7年間の保管が不要になりました。

電子領収書のメリット

では領収書を電子化することのメリットについて見ていきましょう。

管理スペースを削減し、長期保存が可能になる

まず領収書を電子化することによって、これまで領収書を保管するために確保していたスペースが必要なくなります。

1枚1枚は小さなものかもしれませんが、取引の数によってその数は膨大なものにもなります。

紙の領収書を都度ファイリングし、そのファイルをキャビネットに保管している場合は、その領収書はすぐに処分できるわけではなく、法人の場合は7年間の保管義務があります。

増え続ける領収書の保管場所に悩まされてきた企業も少なくないはずです。

しかし領収書を電子化することによって、このようなスペースが必要なくなるのです。

また7年経った後は、保管場所に相当の余裕がない限り破棄することになっていたでしょうし、長期間の保管による紙の劣化で、文字が読み取れなくなる等もあったかもしれません。

しかし電子化すれば、こういった心配をせずに領収書を半永久的に保管でき、いつでも必要な時に取り出すことができるのです。

領収書を探す手間が省ける

領収書が電子化されれば、データによる検索が可能になります。

ファイリングされた膨大な数の領収書の中から、目的の領収書1枚を探し出すのには時間もかかるし、特に古い領収書を探し出すのは至難の業です。

しかし領収書を電子化しておけば、席から立ち上がることもなく、コンピューター内で探し出すことが可能なのです。

領収書を電子化してハードディスク等に保存しておけば、領収書の発行日や発行者名等から簡単に検索ができるようになり、領収書を探す時間を大幅に短縮することができます。

また、電子化されていれば、誰でも検索が可能になるため、特定の社員が探さなければならないような状況が避けられます。

また内部監査時等、領収書の提出を求められた際も、電子化されていればすぐに検索して探し出すことが可能です。

③コストが削減できる

領収書を電子化することで、多くのコスト削減が期待できます。

まず第一に紙代、そして印刷する際のインク代です。

領収書を郵送する場合は、封筒等の消耗品、郵送コストもかかってきます。

一つ一つは少額かもしれませんが、数が多くなればコストがかさみますよね。

また送られてきた領収書を紙で管理する場合は、ファイリングする必要があります。

そのファイル代、さらに保管場所も必要なので、キャビネット等も必要になるかもしれません。

領収書を電子化した場合は、こういったコストがかからなくなるわけです。

また紙の領収書の管理に割いていた時間、人員を、ほかに回すこともできるようになり、より重要な業務に人員を充てることができるようになります。

さらに電子領収書の場合は、紙での領収書でかかっていた印紙税も不要になります。

④領収書の紛失を防ぐ

領収書を電子化することは、書類の紛失を防ぐことにも繋がります。

データを削除しない限り、領収書が消えてなくなることはありません。

ただし、うっかりデータを削除してしまったなんてことのないよう、データの管理には権限等を設定することが必要になります。

クラウド上に領収書を保管する場合は、書類へのアクセス記録等を記録できる機能もあるため、セキュリティ対策も行えるでしょう。

電子領収書のデメリット

次にデメリットも見ていきましょう。

① 導入コストがかかる

まずデメリットとして挙げられるのが、領収書を電子化するためのコストです。

電子領収書を保管するためのハードディスクやクラウド、電子化のためのソフトやアプリケーションを揃える必要があります。

場合によっては新たなパソコンが必要になるかもしれません。

初期費用とランニングコストを合わせると、数百万円程度の出費になることもあります。

電子化する方が良いのか、従来通り紙媒体での管理の方が良いのか、それぞれの企業によって事情は変わってきます。

導入する前に、領収書の電子化によって得られるメリットと自社の状況を比較してみることが重要です。

②電子化できない領収書もある

実はすべての領収書が電子化できるわけではありません。

先に説明した「電子帳簿保存法」の要件を満たさない場合は、電子領収書とは認められず、紙で管理しなければならないのです。

せっかく電子領収書を導入した場合でも、いくつかは紙で残さなくてはならない場合もあるため、電子領収書と紙の領収書が混在することもあります

③システムエラー発生時の対処

クラウド上に領収書を保管している場合は、システムダウンのリスクがあります。

また何らかの理由でインターネットに接続することができなくなってしまった場合も、領収書を検索したり閲覧することができなくなります。

領収書に限らず、電子化が進むと、こうしたリスクは常に考えておく必要があります。

oneplatについて

さて、ここまで電子領収書について解説してきました。

メリットも多いし、電子領収書に興味を持たれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ここでは、「oneplat」というサービスを紹介します。

・納品情報の入力作業が大変・請求内容の確認作業が大変・財務、経理部門のリモートワーク化が進まない

こういった悩みを抱える方は多いのではないでしょうか。

oneplatは様々な支払を一元管理してくれるサービスになっています。

納品書・請求書をクラウドサービスで利用できるため、財務・経理部門のペーパーレス化が実現できるのです。

ここでoneplatの利用について一例を示します。

①購入者の作業:販売者を登録

oneplatに販売者を登録すると、登録された販売者宛にoneplat本登録のご依頼メールが届きます。

販売者は登録情報を入力し、oneplatに本登録を行います。

②販売者の作業:納品データの登録

購入者に納品する、商品・サービスの納品情報をoneplatに登録する

(複数ある場合は、CSVで一括登録することが可能) 

③購入者の作業:納品データの承認

納品された商品・サービスの検品後、納品データを承認します。

納品データは、CSVやPDFでダウンロードすることができます。

納品データの承認は、アプリでも行うことができます。

会計仕訳はデータ取り込みで自動入力されます。

④販売者の作業:請求書の発行

承認した納品データを、oneplatで請求書に変換し発行します。

(インボイス制度対応済み)

⑤購入者の作業:請求書の承認

販売者より受け取った請求書をoneplatで承認します。

請求書の承認は、2次承認・3次承認と複数のご担当者で行うことができます。

受け取った請求書は、いつでもダウンロードすることができます。

以上がoneplatの機能の一例でした。

請求書は、承認した納品データと完全一致しているため、請求内容を間違えるといったミスが起こりません。

また領収書は、もちろん2022年1月改正電子帳簿保存法にも完全対応しています。

請求書の受け取りから承認までクラウドで完結できるため、なかなかリモート化が進まないと言われる財務・経理部門であっても、リモートワークが実現可能になるのです。

是非一度資料請求して、より詳しい内容を調べてみてはいかがでしょうか。

この記事を読んだ方で「受け取る」納品書や請求書を「電子化」することに興味がある方はいませんか?

oneplatは、納品書や請求書をデータで受け取れるサービスです。

会社組織の財務・経理部門や、支店・店舗・工場などの、 管理業務における下記の課題解決にoneplatは大きく貢献できます。

  • 会計/販売管理システムとの連携で仕訳入力が不要に
  • 取りまとめたデータを自動で取り込み
  • 総合振込データの作成や仕訳の消込も自動入力

導入後は複雑なデータ入力業務に時間を奪われることなく、本来の業務へ時間とコストを割くことが可能です。

このウェブサイトでは、他にもコスト削減・業務効率化に役立つ資料を無料で配布しておりますので、 是非、この機会に一度資料ダウンロードしてみてください。

oneplus編集部

この記事の執筆者

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