商品の検品とはどんな作業?具体的な作業内容や効率的に行うコツを解説!

製造過程において、大量生産される製品にはどうしても初期不良品が発生します。その不良品が顧客に届かないようにするためにも検品は必要不可欠です。本記事では、検品作業の内容や流れ、役割、問題点、外部委託のメリットについて紹介していきます。

検品とは?

その名の通り製品を検査することです。依頼のものと実際の製品が一致しているか、
傷や印字間違い等の不良品がないか、数量に間違いがないか等を確認します。もし間違いがあればクレームに繋がる心配もあります。

そういった問題を防ぐためにも大切な作業です。ここでは、検品の仕事内容や流れ、重要性について詳しく見ていきましょう。

具体的な仕事内容

作業方法としては、目視検査や手作業で確認する方法やバーコードをスキャンして在庫管理システムで記録していく方法があります。そして、検品作業は以下の2つに分けられます。

入荷検品:取引先から仕入れた製品を自社で検査する作業です。納品書と実際に届いた製品の品番や数量に間違いがないか確認します。また、傷や汚れ、破損等の不良品チェックも行います。

出荷検品:自社から取引先へ搬送する前に検査する作業です。注文書と実際に搬送する製品の品番や数量に間違いがないか確認します。また、傷や汚れ、破損等の初期不良がないか確認も行います。

そして食品や医薬品の場合は、傷や汚れ以外にも製造年月日や消費期限、賞味期限等の確認も必要です。

検品業務の流れ

まず、出勤したら制服に着替えます。食品を扱う場合は、ゴミや菌が作業スペースに入らないよう特に注意が必要です。そのため、作業スペースへ入室する前に制服や手、靴等の除菌や消毒を行いましょう。場合によってはマスクを着用する必要もあります。

目視検査ではベルトコンベアで流れてくる製品を一つずつ確認していきます。漏れやミスがないように、2人1組で作業したり、指差し確認をしたりと工夫して作業が進められています。また、かなりの集中力を要するため、小まめに休憩をはさむことが大切です。

品目数や検品数が多い製品等では、バーコードスキャナーが利用されることも多いでしょう。近年、システム化が進んでおりスキャンで記録された数量や製造番号等のデータを倉庫管理システムで一括管理し、リアルタイムで工程を追うことも可能になっています。

なぜ検品は重要なのか

検品は企業にとって欠かせない作業です。主な理由として3つの項目を挙げていきます。

顧客からの信用を得るため:検品作業は製品の品質を維持するために欠かせません。そして、品質の高い製品を納品できれば顧客満足度の向上が期待できるでしょう。「あの企業に依頼すれば安定して品質の高い製品を納品してもらえる。」と思ってもらえ、安心感や信用に繋がることが考えられます。

欠品防止のため:入庫の前に検品作業を行うことで、注文と異なる数量で在庫として計上してしまうことを防げます。もしも、注文より少ない数しか在庫になければ欠品となってしまいます。また、品番やサイズ、カラーの間違いを防ぐためにも必要な作業です。

不良品の早期発見のため:出荷検品することで、事前に不良品を発見できるため、品質の悪い製品を出荷しないで済みます。納品先企業でも入荷検品しますが、その際に不良品が見つかれば、クレームや信用の低下を招く恐れがあります。

検品作業で起こる問題

検品作業は顧客へ安心安全な製品を届けるためにも欠かせません。しかし、この作業にはいくつかの問題点もあります。ここでは3つの問題点について見ていきましょう。

人的ミスの発生

目視や声出し等、人が手作業で確認する場合は、傷や汚れ、破損等の不良品を見逃してしまうことがあります。ミスなく精度の高い検品を進めていくには集中力が重要です。その日の体調やコンディション、メンタルによっても集中力は左右されてしまうでしょう。

また、労働環境も集中力に影響を与えます。室内温度や照明、騒音等により集中力が散漫になる可能性があります。そのため、体調や環境が整っていないと検品精度に影響が出てしまうでしょう。人的ミスを防ぐためには労働時間や配置する人員のバランスを見ることも大切と言えます。

様々なコストがかかる

品目数や検品数が少なければ人員は少なくて済みますし、ほかの作業と兼務することも可能でしょう。しかし、事業の成長に伴い、品目数や検品数が増えていくとより多くの人員が必要になります。

兼務では手が回らなくなり、専門の作業員を確保する必要も出てきます。このように、作業の規模が大きくなるほど作業スペースや人員、設備等にコストがかかってしまうでしょう。

システムの導入には多額の初期投資が必要

人の手作業では、こなせる量に限界があるため、効率的で精度の高い検品を行うためにはシステムの導入は欠かせません。例えば、倉庫管理システムの導入です。バーコードをスキャンすることで品目や数量等を記録し、パソコン上で作業工程を追いかけられるようになります。

しかし、作業全体を管理するシステムのため、導入には多額の費用がかかってしまうでしょう。とは言え、システム導入により一定の品質を維持することができるため、規模の拡大時には検討したい方法です。

検品作業を外部委託するメリット

自社での検品作業は人員の確保や人材育成、設備の投資等、実際の作業以外に時間や費用をかけることが多くなってしまいます。事業規模が大きくなればより管理も大変になるでしょう。そのため、外部委託の利用を検討してみても良いかもしれません。ここでは、外部委託を利用するメリットについて紹介していきます。

精度の圧倒的な向上

検品の精度を維持するためにはマニュアルの整備が欠かせません。マニュアルがあることで新人からベテランまで一定以上の品質を保つことができます。そして、効率よく精度の高い検品を行うには経験を積むことも必要な要素の一つです。

そのためには、自社での研修や実践により人材を育成する必要があります。このように、マニュアル整備や人材育成のための時間を確保しなければいけません。そこで、外部委託を利用すれば経験を積んだプロが対応にあたってくれるため、最初から精度の高い検品を効率的に進めていけるでしょう。

専門的な知識や経験が豊富なため、ミスや漏れを防ぐことができ、顧客からの信用を得ることも期待できます。

コストの削減に繋がる

物流には繁忙期と閑散期があります。閑散期に合わせて人員を確保していると繁忙期は人手不足になり、長時間労働が強いられてしまうことも。

反対に、繫忙期に合わせて人員を確保していると労働環境は改善できるが、閑散期には手が余ってしまい、本来より余計に人件費がかかってしまうことも。

この問題を解決するためには、外部委託がおすすめです。外部委託を利用すれば繁忙期には人員を増やし、閑散期には必要な人員数を調整して依頼し、時期に関係なく常に適正な数の人員確保が可能となります。

これにより繁忙期は効率アップに繋がり、閑散期は人件費の節約に繋がり、コスト削減が期待できるでしょう。

設備が不要

事業規模が大きくなってくると、効率アップを目指してシステム導入を検討することでしょう。しかし、バーコードスキャンのシステムを取り入れるには設備費がかかってしまいます。また、設備や機械は老朽化していくため、一定の期間で修理や買い替えが必要です。

倉庫管理システムも使用の変更があれば、バージョンアップや買い替えが必要になることも。そこで、外部委託を利用することで修理や買い替えの必要もなく、設備にかかる費用を抑えることが期待できます。

まとめ:検品は重要な作業。外部委託をすると様々な経費削減に繋がる!

検品は物流工程の中でも重要な役割を担っています。安心安全な製品を届けるためには、精度の向上や品質の維持が必要です。自社での作業時の問題点や、外部委託を利用するメリットについて理解を深め、作業の効率アップや制度の向上に取り組みましょう。

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oneplus編集部

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