中小企業の経理は何が大変?大企業の経理との違いや解決方法を解説!

会社を設立しお金を生み出している限り、経理の仕事は必ず生じます。特に大企業に比べ、中小企業になると人員の数が限られていて大変だと感じるのではないでしょうか。

本記事では、中小企業の経理業務の内容、どのようなことが大変なのか、大企業の経理との違いから効率的に行う方法をご紹介します。

中小企業の経理は何をする?

まず始めに、中小企業の経理担当はどのような業務が生じるのか、大きく5つに分けてご紹介します。
経理の仕事内容としては、主に5点あります。
①日常業務
②月次業務
③年次業務
④決算業務
⑤上記に含まれないその他業務

ここでは、この5点の業務の詳しい内容について解説していきます。

1.日常業務(日々のお金の流れを記録)

まず、日常業務とは日々のお金の取引を記録していくことが主になります。
わかりやすく説明すると、経理の仕事をイメージしたときに最初に出てくるようなものです。
例を挙げると、伝票管理、会計帳簿記帳、売上・仕入管理、請求書発行など多岐にわたって業務があります。

2.月次業務(お金の支払いや請求)

次に、月次業務とは月に一度あるお金の取引を処理することです。
例を挙げると、取引先への請求・回収・支払、月次決算の作成、経費精算、給与計算、税金や保険料の計算・納付などがあります。
これらの業務は、毎月必ず締め日を守って行わなければならず、経理は月末が忙しいというイメージがついた所以でしょう。

3.年次業務(年末調整や支払調書の作成)

そして、年次業務とは年に一度ある年間のお金のやり取りを記録し、国税庁などに報告する書類を作成することが主になります。
大きな仕事としては、年末調整と支払調書の作成の2つになります。
この業務は必ず遂行しなければならない、とても重要な業務になり、年末から年始にかけて数か月を要してやる仕事になります。

4.決算業務(決算書や税金の申告書作成)

最後に、決算業務とは通常年に一度、企業によっては半年に一度の中間決算や、1〜3回の四半期決算に行う業務です。
業務内容としては、棚卸表や在庫表の作成、資産の確認と清算、決算書の作成、法人税の申告書作成などを決算月に合わせ業務をしなければいけません。

5.その他業務

さらに、上記の業務以外にも経理が担当する仕事もあります。
例えば、社会保険の手続きや、税法などの改正チェックなどその都度やらなければならない業務もあります。
また中小企業になると人員不足のため総務や財務などの業務をやることもあります。

中小企業の経理はここが大変

多くの中小企業は、大企業に比べると経理業務が大変な傾向にあります。
主に見受けられる原因が3点あるのでご紹介します。
①業務範囲の広さ
②経理担当人数の少なさ
③ITツール導入率の低さ
ここでは、なぜこういったことが起こってしまうのか解説します。

幅広い業務を少人数でこなす

まず、中小企業の経理担当では従業員数自体が少ないため、経理だけでなく総務や財務などの多岐にわたる業務も担当することもあります。
そのため、広範囲の業務をしながら経理の仕事をしなければいけないので大変と感じることが多いでしょう。
しかし、裏を返せば幅広い業務経験ができるため多様なスキルを取得できます。

繁忙期は人員不足になる

年次や決算業務の繁忙期の際は通常業務と並行して行うため作業量が増えてしまいます。
しかし、中小企業は従業員が少ないため、経理業務の人員を増員できず、繁忙期の経理は大変になります。
そのため、時にはパートタイム雇用や一部業務を外注することを検討してもいいかもしれません。

IT化が進んでいない

中小企業では、コストがかさむことやITスキルを持っている従業員がいないためITツールの導入が低くなっていることが多くあります。
そのため、アナログに手作業で計算することや業務量の多さからミスしてしまうこともあります。
経理の業務は経営の中でも重要な役割を持つので、IT化を進められればそういった無駄な作業が減り効率化を図れます。

中小企業と大企業の経理はここが違う

中小企業と大企業の経理では、業務だけでなく待遇が変わることもあります。
母体である企業によって業務内容・範囲が変わるので給与や福利厚生、また出世の早さにも違いが生まれます。
では、具体的にどのような差異が生じるのかをご紹介します。

給与・福利厚生の充実度の違い

どの役職を担当しているかにも異なりますが、一般的に中小企業より大企業は給与が多く、福利厚生も手厚い傾向があります。
大企業は、中小企業に比べ経営規模が大きいため、経理の業務が細分化されており業務内容は複雑で専門性が高くなります。また経営資金が多いため、福利厚生を充実させることができます。
そのため、大企業は給与が高く、福利厚生が充実していることが多いです。

出世の早さの違い

大企業に比べ、中小企業では早く出世できる可能性が高まります。
大企業では、従業員が多いため、ライバルが多く出世できるチャンスが低くなってしまいます。
また、業務内容が細分化されており、多様なスキルやステップアップできるチャンスが少ないため早くのキャリアアップが難しくなります。
一方中小企業では、従業員数が少なく、幅広い業務をこなすため早くの出世チャンスが巡ってくるでしょう。

中小企業の経理を効率化する方法

中小企業の経理業務を効率化するためには、様々な方法があります。
①中小企業向け会計基準を導入
②ITツールの導入
③業務の細分化
④アウトソーシング(外部委託)
ここでは、上記の4点のご紹介します。

中小企業向けの会計基準を導入する

日本には中小企業に向けて中小企業庁という庁があるのをご存じでしょうか。
その中の財務サポートの一部に中小会計要領というものがあります。
中小企業要領とは、中小企業でも簡単に利用できる会計ルールのことです。
これを導入することで、経理業務のルールが統一化され、書類などの作成の負担が減ります。
導入することは義務ではありませんが、経理業務効率化には大きな助けになります。

ITツールの導入を検討する

経理業務をアナログに手作業ですることは時間も手間もかかってしまいます。
そこでITツールを導入し、活用することで業務負担を軽くすることができます。

ITツールの例を挙げると、会計ソフトやRPA、クラウド請求書サービスなどがあります。
会計ソフトでは、データを取り込むだけで損益計算書や試算表などが簡単に作成できます。
RPA(Robotic Process Automation)とは、請求書の作成、給与計算、月次決算などをパソコンを使って定型業務を自動化するツールのことです。

クラウド請求書サービスでは、毎月必ず取引する請求書業務をクラウド上でやり取りし、会計ソフトと連携することで請求データを一括処理することもできます。
他にも様々な役立つITツールがあります。

業務の細分化を行い分担する

経理業務は、通常業務一つとっても伝票管理、会計帳簿記帳、売上・仕入管理、請求書発行など多岐にわたって業務があります。
これらを効率的に作業するためには、関連業務を細分化し、一人ひとりに分担することによって専門性が生まれ、時間の効率よくすることができます。

アウトソーシングを利用する

経理業務を効率化するために、一番簡単な方法はアウトソーシング(外部委託)を利用することです。
アウトソーシングを利用することで、経理業務以外を担っている従業員では経理業務以外に時間を使えますし、また専門性の高い経理のプロに任せることによって間違いの少ない業務結果が生まれます。
しかし、一方アウトソーシングを利用すると必然とコストがかかってしまったり、財務情報を社外に委託するため機密情報とセキュリティが危ぶまれる場合もあります。

まとめ:中小企業の経理は少人数で効率的にこなす必要がある

経理業務は会社業務のなかでも、重要な役割をもっており、また正確にこなさなければいけません。
特に中小企業の経理は、人材が少ない中膨大な業務をこなさなければならず、確実性を持たせるためにも効率化が求められます。
会社の経営をあげるためにも、この記事を参考に自社に合った方法で経理業務の効率化を図りましょう。

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oneplus編集部

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