先行きが不透明な時代の中、企業が存続していくためには、利益を出せる経営体質にしていくことが重要です。
そこで今回の記事では、以下のポイントについてお伝えしていきます。
- コスト削減の取り組み方
- 会社として経費削減に取り組んでいくために、どう進めたらいいか?
- コスト削減のアイデア12選
経費削減を実行し、より強い経営体質を目指しましょう。
会社のコスト削減に取り組む方法・その流れを解説
1.現在のコストの洗い出しと状況把握
効果的にコスト削減を行っていくためにも、まずは会社全体で使われている経費の洗い出しをしましょう。
「何に」「いくら」経費がかかっているのかわからなければ、どこから削減を行うべきか優先順位を付けることが難しいからです。
これをひとつずつリストアップしていくと、「そもそも必要な経費なのかどうか」「どの経費であればどれくらい削減することができるのか」が見えてくるでしょう。
まずは「現状の経費の洗い出し」と「状況把握」から始めることが重要です。
2.コスト削減プランのアイデア出しと企画決定
経費の洗い出しと状況把握が完了したら、削減のための具体的なプランを作っていきます。
その際に重要になるのは、下記2点です。
- どの経費から優先的に行っていくのか
- 「いつまでに」「いくら」削減を行うのか
まずは自由に発想し、なるべく多くのアイデアを出していくことをおすすめします。
数値目標は後の検証時に必要なので、必ず設定するようにしましょう。
候補が絞れたら、最終的な企画を決定してください。
3.コスト削減プランの共有と実施
削減プランが決定したら、実施前に必ず共有するようにしましょう。
共有するのは、削減される経費に関わっている全員です。プランの成功には、社員の協力が欠かせないからです。
今まで普通だったことが急にできなくなってしまう事もあるので、不満を持つ社員が出てきてもおかしくありません。プランの共有を行うと共に「なぜコスト削減が必要なのか」までを説明していくようにしましょう。
プランの共有が完了したら、実際に行動に移していきましょう。
4.コスト削減プラン実施結果の検証と改善
「実施できたから終わり」ではありません。
プラン作成時に「期間」「金額」の数値目標を設定しているので、必ず振り返りを行うようにしましょう。検証を行った結果、さらに効果的にプランを進めていくためにはどうするべきなのか、改善策も一緒に立てていきます。
アイデア出しと改善策ができたら、あらためて情報の共有を行いましょう。成果を数値として見ることができると、今後のモチベーションにも繋がっていきます。
コスト削減を成功させるには「検証と改善の繰り返し」、そして「情報共有」が欠かせません。
コスト削減プランのアイデア出し・企画をする上での注意点
コスト削減の目的を「会社の成長」に位置付ける
コスト削減を成功へと導くため、目的は「会社の成長」に位置付けましょう。
コストを減らすことだけにのみ目が向いてしまい、会社にとって必要不可欠なコストまで削減してしまう恐れが出てくるからです。
よくある失敗例として、コスト削減自体が主要な目的になってしまうことが挙げられます。
無駄なコストの削減により会社の利益が増え、そのことが「給与アップ等従業員への還元」「設備や人材等会社の未来への投資」に繋がっていくことを意識して行っていきましょう。
現実的な期間や個別目標を設定する
コスト削減は一気に進めることはせず、現実的かつ実現可能な期間と目標を設定していきましょう。
あまりに短期間で進め過ぎると、それまで行っていた業務に支障をきたしたり、社員に無理強いをさせてしまう可能性が出てきます。
また、目標についても、高すぎる設定は避けましょう。
「支社」「部署」「個人」等、単位ごとで目標を個別に設定して達成を目指します。それぞれの目標達成が、結果的に会社全体の目標達成に繋がればいいのです。
コストと業務の結びつきを熟慮し、削減の要否を判断する
コスト削減を行うべきか判断するポイントとして、業務との結びつきを考慮することが重要です。
業務と結びつきが強いコストを誤って削減してしまうと、仕事効率の低下を招く要因になりえます。それが社員の仕事に対するモチベーションを低下させるという、悪循環を生んでしまうかもしれません。その結果、売上が下がったら、コスト削減を行う意味さえわからなくなってしまいます。
仕事の効率化に繋がる経費は、コストとは言いません。投資として考えて削減は行わないように、社内で統一していきましょう。
従業員の理解が得られる負担の少ないコスト削減を取り入れる
コスト削減はごく一部の社員だけではなく、従業員全体に理解が得られて会社全体として行えるものから実践していきましょう。
負担の少ないコスト削減から行うことで社員からの協力も得やすくなり、その結果、目標を達成する可能性も高まります。例え始めは小さなことでも継続することで、それぞれの社員がコスト削減の意識を高めるきっかけにもなるでしょう。
ひとつずつ積み上げていくことが、いずれは大きな成果に繋がっていきます。
会社のコスト削減方法1:オフィスコスト削減のアイデア
オフィスコストとは、業務に欠かせないコピー機のリース代、コピー用紙や事務用品にかかる費用、家賃等を指します。見直してみると意外に無駄が見つかることが多く、一度減らせると長期的に継続しやすいでしょう。
消耗品の節約や節約効果のある商品への切り替えを行う
オフィスコスト削減のアイデアとして、消耗品の節約や節約効果のある商品への切り替えを行うのはいかがでしょうか。例えば、以下で挙げた方法は容易に取り入れられます。
- 両面印刷にし、コピー用紙を節約する。
- 社内で使用する資料はモノクロ印刷にし、インク代を節約する。
- 事務作業で使用する文具等を、より低価格の商品に置き換える。
- まとめて購入し、割引をしてもらう。
- 長持ちしてかつ電気代も安くなるLED照明に切り替える。
このほかにも、コスト削減に繋がる部分がないか見直してみましょう。
電話・FAXの見直しを行う
電話のプランは、知らぬ間に新しいプランが出ていることもあります。オプション契約も含めて、定期的に見直してみましょう。
例えば、以下のような方法から行ってみるのはいかがでしょうか。
- 契約している会社以外で、相見積もりをお願いしてみる。
- IP電話を導入する。(国際電話を頻繁に利用する場合は特におすすめ)
- オプション契約を見直し、不要であれば解約する。
- 会社契約の携帯電話のプランを見直してみる。
- インターネットFAXを利用する。
- FAXではなくメール等での資料送付をお願いしてみる。
特にFAXは紙やインク等備品類の節約にも繋がるので、ほかにもできることはないか検討してみましょう。
銀行等各種手数料やリース料金の見直しをする
銀行振込手数料は1回あたりは少額ですが、年間で計算すると驚くほど高額になる場合があります。まずは下記の方法から、見直しを行ってみましょう。
- 取引している金融機関に、手数料減額について相談してみる。
- 取引先へ支払う際の手数料について、先方負担に変更可能か相談してみる。
- インターネットバンキングを利用する。
- インターネット銀行に口座開設する。
- クレジットカードの法人契約を検討してみる。
- コピー機等のリース料金を、他社に見積もり依頼し、金額を比較する。
実際の業務で使われていない機能が付いているもの等、余分に支払っている料金がないか見直してみるといいでしょう。
会社のコスト削減方法2:エネルギーコスト削減のアイデア
エネルギーコストとは、いわゆる「電気」「ガス」「水道」のインフラに関係する経費を意味します。事務所を構えている限りどうしても発生してしまう経費なのですが、日々意識していくことで節約していけるでしょう。
いかに会社全体として意識付けを行うことができるかがカギになってきます。
各インフラの契約状況の見直しをする
例えば電気代は、電力の自由化に伴って様々な企業が多くのプランを出しています。自社に合った契約プランがほかにないか、各インフラについて見直してみるのはいかがでしょうか。
- 「電気・ガス・水道」で現在契約している会社に、今より安くなるプランがあるか相談してみる。
- 「電気・ガス・水道」すべてで、他社の相見積もりを行い、現在より安ければ契約を乗り換える。
- 「ガスと電気のセット契約」で安くできないか検討してみる。
今より安いプランを見つけることができれば、毎月の固定費が減ることに繋がります。この機会に是非行ってみましょう。
節水・節電に取り組む
節水や節電は、社員一人ひとりが意識して行動することで結果が出やすくなります。まずは下記の方法のように、できるところから始めていきましょう。
- 使用していない部屋の電気は消しておく。
- 電気代が安く済むLED照明に変更する。
- エアコンの設定温度を、「夏は高め」「冬は低め」に設定する。
- ノー残業デーを作る。
- エコ給湯器や節水が可能になる機器を取り入れてみる。
- トイレを流す際に「大」ではなく「小」で行うように徹底する。
実際に行動してみると、「こんな方法もあるかも」と思い浮かんだりします。社員からアイデアを募集してみるのもいいかもしれません。
エネルギー効率の良いOA機器等への切り替えをする
資源エネルギー庁は、オフィスでの消費電力の内、約16%はOA機器によるものであると発表しています。一定時間使用しなかった場合に自動でスリープ状態になる機能を備えた機器等もあるので、入れ替え時に導入を検討してみるのもいいのではないでしょうか。
「国際エネルギースターロゴ」が使用されている機器は、国際的な省エネ基準を満たしている証です。導入時の判断基準にしてみましょう。
会社のコスト削減方法3:人的コスト削減のアイデア
人的コストは、社員の給料や残業代、人材を採用する際に発生する経費等が含まれます。業種によっても異なりますが、企業の経費の中でも大きな割合を占めている場合が多いです。
給与を下げることやリストラはモチベーションの低下を招くので、それ以外でできることを探っていきましょう。
アウトソーシングの導入を検討する
アウトソーシングを活用することで、必要になった時に外部に依頼することができるようになります。毎月発生する固定費を削減することができるうえ、効率化や品質の向上を目指すことも可能になるのではないでしょうか。
例えば専門的な知識が必要な業務等については、アウトソーシングを検討してみましょう。
社内ですべて行うことを目指すのももちろん重要ですが、社員教育をする時間とコストがどうしてもかかってしまいます。アウトソーシングの活用でスピーディーかつ品質の保たれた業務を行えるので、企業の競争力向上にも繋がるかもしれません。
マニュアル化や技術継承を進める
業務を行う上で個人の能力に依存してしまうと、その社員が急にいなくなってしまった場合は、他の人を育て上げるのに教育コストがかかり過ぎてしまいます。
誰でも一定のパフォーマンスを出せるような業務の平準化、マニュアル化を目指して進めていきましょう。
また同時に、ベテラン社員が退職した後に業務品質や生産性が下がってしまわないように、若手への技術承継を進めることも重要です。時間を要することなので、早めに取り掛かることをおすすめします。
従業員の定着率を上げるために職場環境を良くする
従業員が離職すると、改めて採用するためのコストがかかってしまいます。定着率を上げることが、コスト削減に大きく貢献します。
主な施策として、下記のようなものがあるでしょう。
- 給与や福利厚生の充実を図る。
- ワークライフバランスを実現させる。
- キャリアアップや能力開発に繋がる体制を整える。
- 1on1ミーティングの導入等、社内のコミュニケーション活性化を目指す。
- 入社後のミスマッチを防ぐような採用活動を行っていく。
会計システムの導入を行う
経理業務の効率化を図るため、会計システムの導入を積極的に検討してみることをおすすめします。導入時の初期コストはもちろん必要ですが、導入による業務の効率化等メリットの方が大きいでしょう。
システムの導入により、それまで手作業で行っていたことを最小限にすることが可能になります。時間の短縮はもちろん、システム化によって経理に携わる人数の削減もできるかもしれません。
経理で負担の大きい業務としてまず挙げられるのは、請求書や納品書の発行ではないでしょうか。システムの導入により、書類の作成はもちろん管理まで一貫して行うことができます。
会計ソフトとの連携も可能なので、担当者の作業時間はもちろん、心的ストレスの低減にも貢献してくれるはずです。
これら書類作成や会計ソフトとの連携が可能なシステムとして、「oneplat」がおすすめです。
会社のコスト削減方法4:複合的なコスト削減のアイデア
ここまでお伝えしてきた3つのコストを、複合的に行う経費削減のアイデアを紹介していきます。書類やオフィスのスリム化を行っていくことで、企業の経営活動にいろいろなメリットを波及させることができるでしょう。
書類のペーパーレス化・電子化を行う
書類のペーパーレス化や電子化を行うことで、以下のメリットがあります。
- 印刷する必要がなく紙やインク等の経費削減に繋がる。
- 探したい書類があった時に、検索すればすぐに見つけられる。
- 書類の保管場所が不要になる。
ペーパーレス化を実行する際、自社作成の請求書等は簡単にできます。一方、取引先から紙ベースの書類が送付されてくると、それを社内で電子化するのに手間がかかってしまうのが難点です。
oneplatのような、電子化されたデータによって取引先とやり取りできるシステムを導入することで、時間はもちろん経費削減にも繋がっていくでしょう。
テレワーク導入によるオフィスのスリム化を図る
今までは経理書類を紙ベースで保管していたことにより、テレワークが難しい状況だったのではないでしょうか。しかしoneplatのような会計システムの導入でペーパーレス化を進めることによって、経理のテレワーク導入も実施しやすくなるでしょう。
テレワークを積極的に推進することにより、オフィスの縮小が可能になれば家賃を削減することもできます。また社員の通勤交通費や事務用品費等、あらゆる経費削減の効果も出てくるでしょう。
テレワーク導入によるオフィスのスリム化を図ることが、経営体質の強化にも繋がっていきます。
【まとめ】会社のコスト削減のためには便利なシステムを導入するのもひとつの方法
会社のコスト削減には、紹介してきたように多くの方法が存在します。
それぞれ個別で行うことも大切ですが、システムを導入して様々な面に良い影響を与えるのもひとつの方法です。
oneplatは請求書等の資料をすべて一元管理していくことが可能ですし、経理担当者の業務時間の短縮、請求書等資料のペーパーレス化、さらにはテレワークの推進にまで役立ちます。
コスト削減を課題としているなら、是非oneplatの導入をご検討ください。